分析銀行
ロシアの外国通貨の偽札発見が倍増、ルーブルの偽造通貨は小幅増
ロシア中央銀行の第3四半期データでは、外国紙幣の偽札発見数がルーブルの偽造通貨より急増しましたが、件数とリスクは別々に解釈する必要があります。
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ロシア中央銀行の公式発表によると、ロシアの銀行制度内で発見された外国通貨の偽札は、2026年第3四半期に163枚となり、第2四半期の81枚から増加しました。ルーブルの偽造紙幣と硬貨は1275枚から1302枚へと、より小幅な増加にとどまりました。10月23日の公表資料が示すのは異なる2つの動きであり、全通貨に一様な急増が起きたわけではありません。
Russia Economyの計算では、外国紙幣の発見数は82枚、約101.2パーセント増加し、ルーブルの合計は27枚、2.1パーセント増加しました。比較の対象は銀行制度内での発見です。未発見の偽造通貨がどれだけ残っているか、あるいは顧客が遭遇する確率がどれほどかは分かりません。
外国紙幣の発見は9月に集中
ロシア中央銀行の第3四半期偽造通貨統計によると、外国偽札の発見数は7月が24枚、8月が35枚、9月が104枚でした。公式データ上、9月の発見数はそれ以前の2か月の合計を上回っています。四半期合計から、毎月同じ幅で着実に増えたと読むことはできません。
同じ公式内訳では、偽米ドル紙幣が154枚、偽人民元紙幣が6枚、偽ユーロ紙幣が3枚でした。第2四半期は米ドル73枚、人民元3枚、ユーロ4枚、英ポンド1枚でした。Russia Economyの比較では、純増分のほぼすべてが、81枚増えたドル紙幣の発見によるものでした。
本分析では、この集中の原因は特定できません。資料には通貨別取引量、検査回数、個々の発見でまとまって見つかった枚数がありません。発見数の増加は、偽造物の増加、処理量の変化、発見の集中のいずれを反映した可能性もあります。1つの説明を選ぶには、公表件数を超える証拠が必要です。
高額ルーブル紙幣の割合が上昇
公式データでは、偽5000ルーブル紙幣は第3四半期に795枚となり、第2四半期の740枚から増加しました。偽1000ルーブル紙幣は424枚から416枚へ、偽2000ルーブル紙幣は41枚から35枚へ減少しました。ルーブル全体の内部では変化が不均一で、最高額面の発見数が増える一方、これらの他の区分は減っています。
Russia Economyの計算によると、5000ルーブル紙幣は、第3四半期に発見されたルーブル偽造通貨全体の約61.1パーセントを占め、第2四半期の58.0パーセントから上昇しました。分母には紙幣だけでなく硬貨も含まれます。これは発見された物の数量比率であり、損失、現金取引、偽造通貨全体の金額の比率ではありません。
中央銀行は、第3四半期に偽10ルーブル硬貨8枚、偽5ルーブル硬貨4枚も発見されたと報告しています。本分析では、紙幣と硬貨の合算は発見数の集計には適していますが、金銭的なリスク量の測定には不十分です。額面によって金額は異なり、発見数だけでは最終的に誰が損失を負担したか、そもそも損失があったかも分かりません。
発見は観測結果であり、流通比率ではない
公式資料では、ルーブル偽造通貨の発見数が最も多かった地域は中央連邦管区でした。Russia Economyは、この知見を、偽造物が製造された場所や最初に流通した場所についての判断とは区別します。発見場所だけでは、出所、流通経路、関与した人物の身元を確定できません。
銀行制度ガイドは制度的な背景を、決済システムの解説は他の決済経路を説明しています。分析上、この現金データから現金、カード、送金の総合的な安全性を順位付けすることはできません。比較には、各経路で共通する事案件数、取引量に対するリスク、損失の指標が必要です。
偽造通貨の流通比率を求めるには、適切な分母も必要です。Russia Economyの分析では、流通現金のルーブル総額も、関連のない電子取引件数も、検査された比較可能な紙幣の枚数にはなりません。発見数を整合しない総量で割れば、精密に見えても明確なリスクの問いに答えない比率になりかねません。
四半期比較から確認できること
公式数値は、限定的ながら有用な実務上の知見を示しています。第2四半期から第3四半期にかけて、外国紙幣の発見数はルーブルよりはるかに速く増え、外国紙幣の合計ではドルが中心でした。ルーブルでは5000ルーブル紙幣の存在感が高まりました。これらは観測された構成の変化であり、次の四半期の予測ではありません。
別の記事で扱うロシアの実物現金残高の増加は、流通中の貨幣を分析しています。Russia Economyは両資料を相互補完的な説明として捉え、現金残高の拡大が偽造増加を引き起こした証拠とはみなしません。単位も観測過程も異なり、公表数値はその因果関係を確立していません。
次に問うべきは、比較可能な処理量や後続の公表資料と照合しても、この発見パターンが続くかどうかです。これは分析上の検証であり、予測ではありません。10月23日の資料が対象とする期間については、外国紙幣の発見が集中的に増え、ルーブルの増加は小さかったといえます。偽造通貨が全体としてどれほど広がっているかは、未解明のままです。


